1992年  火曜サスペンス 北の運河殺人事件

初めてのテレビでの大役でした。
知人の製作さんから電話があり、泳げる?はい!・・・ で仕事が決まり!
台本が来ると小樽の海で水死体で発見される!!!
泳げる?という確認はこれ?

初めてのシーンは、遺体安置室。
前日まで劇団の公演があり、片付けや打ち上げやらで朝まで呑んでいました・・・そして、そのまま現場へ行きました。
顔がはれて浮腫んだ顔!その日の撮影は水死体だ。ちょうどいいかも。

いざ、小樽へロケ出発。
順調に撮影が進み、いざ小樽の海でのシーン。
岸壁での旦那との、言い争いのシーンを撮ったりしていて、いよいよクライマックス。
岸壁から突き落とされる。

そこへプロデューサが飛んできた。
スタントが時間過ぎても来ないんですけど、どうします?って。
昨夜のだんな役のスタントさんが小樽運河に2時間浸かって死にそうだったから逃げたらしい・・・
どうしますといわれても・・・やるしかない。
5月上旬夜の9時 3メートル位ある岸壁から突き落とされる私。
1時間は水の中にいたかしら、もちろんウェットスーツは着てたけど。

何かあった時のために、カメラに映らないように遠くに救助船のぽんぽん船がいる。
が、そんな遠くてはあれがここに着く前には私は沈んでいるであろう。

終了後拍手がおこり岸へ上がる私、バスタオルを投げてくれるスタッフ。
手足がかじかんで動かない、意識がだんだん薄れていきました。

その撮影がうまくいって、ご褒美に2,3本お仕事を下さった、が、しかし、一つだけ丁重にお断りした。
とてもいい役だけど、・・・2月の多摩川で水死体!
ちなみに当日は雪が降ったそうです。

 

 この役はとてもいい役だったので、テレビ欄や、テレビガイドに載り、友達から随分問い合わせがありました。
「同姓同名?」本人でーす